IT業界における購買行動変化のトレンドに迫る

こんにちは!プランナーの河村です。

先日のBtoBマーケティングの営業満足度調査に引き続き、本日はBtoBのIT業界における購買行動の変化について、自社の市場調査結果からその実態に迫っていきたいと思います。

調査の背景――クラウドシフトの波とその影響について

弊社のお客様の多くはIT企業様です。

そのため、マーケティングベンダーとしてクラウドサービスのプロモーションに関わる機会が、これまで多々ありました。

その中での実感として、セキュリティポリシーや導入コストの視点から、

長らく取り組みが敬遠されてきた法人向けサービスのクラウド化が、近年急速に需要を増しています。

これは、皆様も日々の業務の中で感じていらっしゃることかもしれません。

クラウドサービスをはじめとするIT製品・サービスのプロモーションをする際、

従来であれば当然のように情報システム部門へアプローチをしていたのですが、ここ最近、

「ビジネス部門で検討や導入を進めるユーザー企業様が増えている」と実感することが増えてきました。

そこで、「クラウドシフトを推進しているエンドユーザーの増加に伴い、組織におけるIT製品・サービスの購買プロセスの変化が起きているのではないか?」という仮説に至り、その裏付けをすべく、このたび自社で市場調査を実施しました。

市場調査の概要

エムエム総研とマクロミル社で市場調査を実施したレポートとなります。

「本格的なクラウド活用でどう変わる? 企業のIT購買活動調査」

<調査対象>

売上高10億円以上の企業で、自身が「IT選定/決裁者」と回答した男女412名

<調査実施期間>

2016年5月13日(金)~2016年5月14日(土)

<調査概要>

法人における情報システム部門のクラウド導入検討意向のトレンドと、そして社内におけるIT製品・サービスの導入検討プロセスの変化を明らかにすべく市場調査を実施しました。

市場調査結果 クラウドの導入率

まず、クラウドサービスの導入状況は実際にどのようなものか確認しておきましょう。

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クラウドサービスの導入を進めている企業、導入意思のある企業の合計は約75%という結果に。

ITベンダー各社もユーザーニーズ変化への対応を急いでいるのが現状です。

既に情報システム部門外でも活発に行われているクラウドサービスの導入検討

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調査の結果から、確かに事業部門がクラウドサービス導入に積極的に関与するケースが増えていることがわかりました。

事業部門からIT部門へのシステム導入に対する要望、IT製品・サービスの導入検討に関わる製品選定やその決済までも事業部門で行うケースが増えている、と回答した企業は、なんと4社に1社。

このような変化は、クラウドサービスへのシフトに伴い、製品・サービスが低単価化し、部門単位での導入がより柔軟に行えるようになったことが原因だと考えられます。

つまり、IT製品やサービスを提供しているベンダー側からしてみれば「マーケティング活動のターゲットとすべきキーマンがIT部門だけでは、成果を出すことが難しくなってきている」ということです。これについては、次の章で詳しく述べていきます。

進むBDM化、迫られるマーケティング活動の見直し

それでは、上記のような購買プロセスの変化によって、マーケティング活動にどのような影響があるかお話ししていきます。

今までIT製品・サービスのマーケティングでは、多くの場合TDM(テクニカル・デシジョン・メーカー)と呼ばれる社内のシステム部門、IT部門をターゲットとしてアプローチしていくことが一般的でした。

しかし、クラウドサービスへのシフトが進んでいることにより、今はBDM(ビジネス・デシジョン・メーカー)と呼ばれる事業部門のニーズをいち早く察知し、IT製品・サービスの販売に繋げられるかどうかが重要になりつつあります。

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仮にBDMへマーケティングのターゲットをシフトした場合、マーケティング部門内で次に考えなくてはならないのは、ビジネス部門の責任者へ発信をするマーケティングメッセージやコンテンツの見直しです。

今までのIT部門のミッションを考えれば、IT導入におけるコスト削減や業務工数削減、セキュリティなどが

導入に関わる選定基準となっていたかもしれません。

一方ビジネス部門においては、多くの場合IT製品・サービスの導入目的はコストや工数削減ではなく、

自部門のビジネスにどのような価値をもたらすかの方が重要となります。ターゲットのビジネスにフォーカスをしたコンテンツを発信しない限り、ビジネス部門責任者のニーズを掴むことはできません。

いかにTDMに配慮したマーケティングプロセスの設計ができるか

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では、マーケティング活動におけるターゲットをBDMにシフトして活動をすることによってすれば成果が出るかというと、そう簡単な話ではありません。

BDMによるシステム導入の選定や決済は増えているものの、「まだまだ自部門で選定から決裁まで全て行いたい」と考えているTDMも多いのです。

それも当然の話で、BDMのIT製品・サービスに関わる導入や選定、決裁の増加を容認することは、TDMにとって自分の存在価値を脅かすリスクともなりかねません。

そういった利害関係も考慮に入れると、今後、IT導入に関わる全権がBDMへ委譲される…というような事態も考えにくいため、マーケティング活動においては、BDMへターゲットをシフトしつつも、いかにTDMとのリレーションを維持しながらコミュニケーションをシフトしていくか、という複雑なプロセス設計が必要となるのです。

高度化するマーケティングコミュニケーションへの対応に向けて

今回は、市場調査をもとに、IT業界のBDM化トレンドについてのお話をしてきました。

前述のように、現在BtoBマーケティングにおいては急速にコミュニケーションやプロセス設計の難易度が複雑、高度化しており、Webやイベント、テレマーケティングなど、あらゆる手段の専門性がより求められる時代に来ています。

そんな中、各IT企業が意識すべきは、限られたリソースの中で、専門性を持ったベンダーからノウハウを吸収しつつマーケティング活動を運用していくことです。

信頼できるマーケティングベンダーを見つけ、上手く活用しながら、成果の出せるマーケティングプロセスを作っていきましょう。

今回の調査結果はこちらから無料でダウンロードできます。

エムエム総研の完全オリジナルの資料となりますので、ぜひお役立てください。

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